***ここから引用*** 「おい、まだかよ?」 俺は、女房の背中に向かって言った。どうして女という奴は支度に時間が掛かるのだろう。 「もうすぐ済むわ。そんなに急ぐことないでしょ。…ほら翔ちゃん、バタバタしないの!」 確かに女房の言うとおりだが、せっかちは俺の性分だから仕方がない。 今年もあとわずか。世間は慌しさに包まれていた。 俺は背広のポケットからタバコを取り出し、火をつけた。 「いきなりでお義父さんとお義母さんビックリしないかしら?」 「なあに、孫の顔を見た途端ニコニコ顔になるさ」 俺は傍らで横になっている息子を眺めて言った。 「お待たせ。いいわよ。…あら?」 「ん、どうした?」 「あなた、ここ、ここ」女房が俺の首元を指差すので、触ってみた。 「あっ、忘れてた」 「あなたったら、せっかちな上にそそっかしいんだから。こっち向いて」 「あなた…愛してるわ」女房は俺の首周りを整えながら、独り言のように言った。 「何だよ、いきなり」 「いいじゃない、夫婦なんだから」 女房は下を向いたままだったが、照れているようだ。 「そうか…、俺も愛してるよ」こんなにはっきり言ったのは何年ぶりだろう。 少し気恥ずかしかったが、気分は悪くない。俺は、女房の手を握った。 「じゃ、行くか」「ええ」 俺は、足下の台を蹴った。 ***ここまで引用*** うまいなぁ。 「ほら翔ちゃん、バタバタしないの!」が怖すぎる・・・! BGM:無し
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ふと思いたち、このブログのカテゴリーに、「ネットで見つけた文章」というものを追加してみました。 ネットで見つけた文章――いわゆるコピペや、訓言、ショートショート、怪談など、僕のアンテナにひっかかったものを載せていきます。 半分は紹介、半分は自分で読み返す用、といったところ。 こういうネット掲示板のコピペなんかの著作権って、どこにあるんでしょう? 気をつけますが、もしも権利的に問題あるような文章があれば、メールにてご指摘ください。 まぁ、とりあえず最初は、心を打たれた訓言を。 ***ここから引用*** きっとあんたは十年後にも、 せめて十年でいいから戻ってやり直したいと思っているだろう。 今やり直せよ。未来を。 十年後か、二十年後か、五十年後から戻ってきたんだよ、今。 ***引用おわり*** しみるぜ・・・。 こう思って生きていきます。 BGM:疑想深愛/boogieman
友人・ 志賀伯くんの初単行本、「四稲家の人々」の1巻を購入ゥゥ!! 近所の本屋さんでは売り切れてたので、アマゾンで通販したんだけど、「とらのあな」や「まんが王」で買うと、ペーパーやポストカードが特典でついてくると知って、しまった!!というかんじです(笑) もう一冊買うか! 雑誌で内容は読んでたけど、おまけページもいっぱいで(おまけ漫画つき!)、お買い得感満載。 本編ももちろん面白いんで、激烈オススメです。 とにかく志賀くん、おめでとうー!!また東京きたとき飲もうね。
たまの「電車かもしれない」が頭から離れない・・・。 ↑この曲もアニメもたまらなく好きです。 アニメつきで聴いてたら、すっごい精神がざわざわしてくる(笑)。 志賀伯くんの「四稲家~」の単行本買いに本屋行ったら売り切れだったぜ・・・! なので、アマゾンで買いました。届くの楽しみ!
ものすごい風だな・・。台風の影響ですかね。 僕の寝床は窓のすぐ近くにあるんですが、いつ窓が割れて僕の頸動脈に突き刺さるのかとおびえていたら、あんまり眠れませんでした・・・。 だってなんか、ミシ・・・ッとかいうし! * 全然関係ない話題なんですが、今月のフールズメイト( あいかわらず購読してます)の、ナイトメアのインタビューで、ドラムのRUKAさんが、バンドのMerryGoRoundについて触れてたんですよ。 それが僕、すごい嬉しくて! というのも、僕もメリーゴーランド大好きだったんですが、でもメジャーにはなれずに、だいぶ前に解散してしまったバンドだったからです。  ↑ネットから拾ってきた、メリゴの画像。 ダークでいかすでしょ。めちゃくちゃカッコよかったんですよ。。 CDの「 放送禁止の死んだふりをする潔癖症の実験体と箱の中の毒入りショートケーキと逆回転でまわるエゴイストのパラノイアボックス」ってタイトルを、必死で覚えた中学時代ですよ(笑)。いまでもそらで言えます。 僕が知るなかで、最も長い音源タイトルです。 「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」なんて目じゃないです(笑) RUKAさんはインタビューで、メリゴのドラムの人のプレイが一番好きで、今も変わってないって言ってて(歴代ドラムは何人かいるんですが、たぶん時期的にKYOさん―上の写真の金髪の人―だと思われる)、バンド高校生だった僕もまったく同じで、KYOさんの固いスネアの「カン!カン!」って音が超好きでした。 バンドとして大成はしなくても、こうしてその血は脈々と受け継がれて、今もシーンを賑わせてるんだなぁと思うと、すごく嬉しいです。 BGM:ラ・リ・ル・レ・ロ/Merry Go Round
 あんまりブログでは、自分の制作の話題をしないタイプなんですけど、たまには。 こないだネームをやってて、これは面白い!いける!ってネームが描けたんですよ。 久しぶりに作品世界に入り込めたというか、描いててすごい楽しかったネームだったんです。 そのネームを自信満々に打ち合わせに持って行って、さぁどうだ担当サンよぉ・・・存分にホメろオレを!などと思っていると、担当さんが一言、 「面白くない。」 それが僕、すごいショックだったんですよ! というのも、今までネームが面白くないと言われたことは何度もありましたけど、その時は決まって自分でも自信の無いときだったので、自信のあるネームにダメ出しされたのが、信じられなかったんです。 家に帰ってもどうしても納得できずに、「なんでだよ!絶対面白いのに!」と、布団の上をゴロゴロしてて、しだいにそれは編集者への猜疑心に変わっていき、 編集さんは、読者目線でマンガが読めなくなってるんだ、そうに違いない!と思って、 いてもたってもいられなくなった僕は、急遽友人に会って、そのネームを読んでもらったんです。 そしたら、友人が一言、 「面白くない。」 そこで初めて、「あ、面白くないんだ、このネーム・・・」と気づいたわけなのです。 まあ、編集さんの意見は聞いておいたほうがいい、というお話です(笑) うーん、客観的な目でみるのが大事なのは重々承知していたつもりなんですけどね。 難しいですね。 そんなわけで、まだもうちょっと時間がかかりそうですけど、それなりに頑張っておりますので、見守ってやってください。 BGM:無し
昨日は、ヴィドールのテロさんにお誘いいただいて、渋谷公会堂・・・じゃなかった、渋谷C.C.Lemonホールに、ライヴイベントを観に行ってきました。  イベントの名は、「 ヴィジュアル大フィーバー」!! うん、わかりやすい(笑) 出演は、 Seven/メガマソ/Ricky/DaizyStripper/摩天楼オペラ/Zip.er<O.A>/ヴィドール<ゲスト>/KISAKI<友情出演>(順不同) でした。 V系バンドのイベントといえば、普段は比較的マイナーなバンドのばっかり行ってるもんで、こんな知名度の高いバンドたちを一気に観ることってあんまりないんですが、やっぱ知名度が高いのは、実力があるからなんだな、というのを再確認。 どのバンドも、すごいかっこよくて、けっこう長丁場だったんですけど、全然飽きずに観れました。 ヴィドールはもちろんですけど、他は、DaizyStripper、メガマソが個人的に良かったです。 そうそう、テロさんが、メガマソの涼平さんを紹介してくれて、お話させていただいたんですよ。 人当たりの良い、すごいいい方でした。あと、やっぱり近くで見ても可愛いかったです(笑) こないだ僕が日記に書いた、デビューシングル「chimes」もいただいてしまいました! なので、もし次に涼平さんにお会いできることがあったら、こんどは僕の「CHIMES」を差し上げようとおもいます(笑) 終演後は、テロさんと軽く飲んでから帰りました。 お誘いいただきありがとうございましたー! BGM:chimes/メガマソ
昨日は打ち合わせでした。 編集長に活を入れてもらって気合充電です。 最近、近所のGEOが旧作レンタル100円期間中で、ここぞとばかり映画いっぱい借りたんもんで、観たやつを簡単にご紹介。 ***** その土曜日、7時58分同じ時間帯の出来事を、何人かの主人公で多角的に観ることで真実が明らかになる、「428」のようなサスペンス・・・・を期待したのに(笑) ひとつの家族があれよあれよという間に不幸になっていく、なんとも重い話でした・・・。 バンク・ジョブ強盗もの。 正直、あまり印象に残らず。 観た直後だったら、もうちょい感想をかけた気がするんですが(笑) ジェイソン・ステイサム、「ちょっとおバカ」な匂いがする作品にばっか出てる気がするな・・ サマータイムマシン・ブルース担当さんにすすめられて観る。 コレ面白かったです。 タイムスリップものとしてよく出来てたし、名作「バック・トゥ~」に対する敬意というか、オマージュみたいなものも感じられて。 この年頃の高校生たちの、「毎日たのしー!」っていう、“あのかんじ”も、観ててすごい楽しかったです。 奇術師フーディーニ ~妖しき幻想~我が麗しのキャサリン様が出てるということで、観ました。 タイトルがちょっとアレですけど(笑)、なかなか面白かったです。 ショービジネスの裏側の苦悩がかいまみえました。 キャサリンさまはあいかわらず素敵。 僕がこの女性を好きなところは、ただ美しいだけじゃなく、その存在感というか、堂々とした雰囲気だったりするんですが、それは今作でも圧倒的です。 大脳分裂ジャケットはインパクト大で素敵です。 ただ内容は最低です。 エロとグロが延々と続きます。しかもヒドイやつ。不快感レベルなら、かの「ネクロマンティック」よりも上。 あと、とにかく意味がわからないです。ただただ難解で、しかも、あんまり心に残らないという…。 デヴィッド・リンチの「イレイザー・ヘッド」とかも、グロで難解でしたけど、「なんかすごいもの観たな」って思いましたもんね。 ラスト・ホラー・ムービーやろうとしてることは、斬新で面白いです。 「いま流れてる映像は、登場人物が既存の映画に上書きダビングした映像で、それをレンタルビデオ屋にしのびこませたもの」っていう、メタフィクションになってるという。 でも、それをやりたいなら、裏ジャケットの内容解説に、そのことを書いたらダメだと思う(笑) 内容も、そのアイディア一点突破で、ちょっと冗長に感じました。 おいしい殺し方これは良いですよ・・・! 形としてはサスペンスなんだけど、その構成とかトリックとかよりも、全編にわたる、「ちょっとイカレタ」かんじ・・。 あのなんとも言えない、軽妙でブラックな笑いがたまらなく素敵です。 今回レンタルした中では、いちばん当たり! ***** なんか、全体的に辛いことばっか書いた気がするな…。 あ、だいぶ前に「サマー・ウォーズ」も観にいきましたけど、あんまり僕には合わなかったですね。世間的には好評価みたいなので、僕がずれてるんでしょうけど。「時かけ」は好きだったんですけどね。 いやー、映画って、ほんとにいいもんですね。 BGM:Kung-fu dance<創>/ゾロ
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